宗谷の塩とは
- 読みはそうやのしお。北海道稚内市の田上食品工業が、日本最北端・宗谷海峡の海底海水を原料に作るミネラル塩です。
- 地表近くではなく海底からろ過して汲み上げた海水を使い、稚内市の「稚内ブランド」に認定されています。
- 濃縮した海水を加熱したドラムに吹き付けて水分だけを飛ばす製法。マグネシウムなどのミネラルが残ります。
- ミネラルが多い塩は湿気を吸って固まりやすいため、計量が要る菓子作りやパン生地には精製塩のほうが扱いやすい場面もあります。
「宗谷の塩」はそうやのしおと読みます。北海道の最北端、宗谷海峡(そうやかいきょう)の地名に由来する名前で、稚内市(わっかないし)の田上食品工業が製造している塩です。
塩と聞くと、多くの人がまず「しょっぱさ」を思い浮かべます。しかし塩は産地や製法によって、ミネラルの含有量も味わいも大きく変わる食品です。日本最北端の海、宗谷海峡で作られる宗谷の塩は、その違いを実感しやすい一品だとされています。
宗谷の塩とは
宗谷の塩は、北海道稚内市の田上食品工業が、日本最北端の宗谷海峡の海底海水を原料に作っているミネラル塩です。稚内市が認定する「稚内ブランド」にも選ばれている、地域を代表する特産品のひとつです。
まず要点を先にまとめておきます。
- 産地:北海道・稚内市/宗谷海峡
- 製造元:田上食品工業(稚内ブランド認定)
- 原料:宗谷海峡の海底からろ過して汲み上げた海水
- 製法:海水を濃縮し、加熱したドラムに吹き付けて水分だけを飛ばす
- 特徴:マグネシウム含有量が100gあたり3,000mgを超えるとされる、ミネラル豊富な塩
- 容量・参考価格:250g/1,450円前後
- 相性の良い料理:鮭・ホタテなど北海道産の魚介、じゃがバター、塩ラーメン、塩むすび
以下で、なぜこの塩が「最北端ならでは」と言えるのかを、産地・製法・味わいの3つの角度から見ていきます。
流氷が育てる最北端の海
宗谷海峡は、北海道とサハリンの間に横たわる海域です。冬になると流氷が接岸し、日本で最も寒さの厳しい海のひとつとして知られています。この流氷こそが、宗谷の海の栄養を支える存在です。流氷にはプランクトンの餌となる鉄分などが含まれており、これが解けることで海の栄養循環を促すと考えられています。
宗谷の塩を製造する田上食品工業は、この海域の海底からろ過して海水を汲み上げています。地表近くの海水ではなく、あえて海底の水を使うのは、より清浄で安定した水質を得るためだとされています。
製法と、ミネラルの多さという個性
宗谷の塩の個性は、その製法にあります。汲み上げた海水を濃縮したあと、加熱したドラムに吹き付けて水分だけを飛ばす製法で仕上げるため、海水に含まれるマグネシウムなどのミネラル分が塩の結晶に多く残ります。マグネシウムの含有量は100gあたり3,000mgを超えるとされ、国内の塩の中でも指折りの数値です。
精製塩と違い、ミネラルを多く含む塩は角のないまろやかな塩味になりやすいと言われています。同じ「塩化ナトリウム」というくくりでも、産地の海の状態や製法次第で味わいの印象が変わってくるのは、日本各地の塩を食べ比べてみると分かりやすい発見のひとつです。
精製塩・天日塩と並べてみる
宗谷の塩がどこに位置するのかは、代表的な塩と並べると分かりやすくなります。
| 精製塩(食卓塩) | 天日塩 | 宗谷の塩 | |
|---|---|---|---|
| 製法 | イオン膜で濃縮・精製 | 太陽と風で水分を飛ばす | 海水を濃縮しドラムで乾燥 |
| 塩化ナトリウム | 99%以上 | 約85〜95% | ミネラルを多く残す |
| マグネシウム | ほぼ含まない | 産地により差 | 100gあたり3,000mg超とされる |
| 味の印象 | 鋭くとがった塩味 | まろやか・産地差が大きい | 角がなく余韻が残る |
| 向く用途 | 下処理・分量が要る調理 | 仕上げ・素材の味を活かす | 仕上げ・素材の味を活かす |
マグネシウムは、にがりの主成分です。豆腐を固める成分と言えば想像しやすいでしょうか。この成分がわずかな苦みとコクをもたらし、塩味の輪郭をやわらげます。宗谷の塩の「角のなさ」は、この数値に裏づけられたものです。
ただし万能ではありません。ミネラルの多い塩は湿気を吸いやすく固まりやすいため、計量が必要な菓子作りやパン生地には精製塩のほうが扱いやすい場面があります。素材の味を活かす仕上げの塩として使うのが、この塩のいちばん活きる場所です。
稚内ブランド、最果ての結晶
宗谷の塩を手がける田上食品工業は、稚内市に拠点を置くメーカーです。日本最北端の地で作られる塩として、稚内市が地元の優れた特産品を認定する「稚内ブランド」にも選ばれています。パッケージからも、流氷と冷たい海というこの土地ならではの風土が伝わってきます。
北海道は鮭、ホタテ、じゃがいもなど、海と大地の恵みが豊富な土地です。同じ北の海で育った塩を、同じ北海道の食材に合わせるという楽しみ方は、産地の物語をそのまま食卓で味わう体験だと言えるでしょう。
楽しみ方・使い方
- 鮭やホタテなど魚介の下ごしらえの振り塩に
- 蒸したじゃがいもにバターと一緒にひとつまみ(じゃがバター)
- ラーメンスープの仕上げの一振りに
- おにぎりの塩むすびで、ミネラルの余韻を確かめる
- 焼き魚の下味や仕上げの塩として
普段使っている塩を宗谷の塩に置き換えるだけで、いつもの料理の印象が変わることがあります。まずは塩むすびなど、シンプルな料理から試してみるのがおすすめです。
宗谷の塩はどこで買える
宗谷の塩は、稚内市内の土産店や北海道のアンテナショップ、道の駅などで購入できます。遠方の方は、Amazonや楽天などの通販でも取り扱いがあります。参考価格は250g入りで1,450円前後(時期により変動します)。まずは小容量で味を試し、気に入ったら常備用に切り替える、という買い方がしやすい商品です。
よくある質問
宗谷の塩とは何ですか
北海道稚内市の田上食品工業が、日本最北端の宗谷海峡の海底からろ過して汲み上げた海水を原料に作っている塩です。海水を濃縮し加熱したドラムに吹き付けて水分だけを飛ばす製法で、マグネシウムなど海水由来のミネラルを多く残すのが特徴です。稚内市が認定する「稚内ブランド」にも選ばれています。
宗谷の塩は何と読みますか
「そうやのしお」と読みます。北海道最北端の宗谷海峡(そうやかいきょう)に由来する名前で、製造元の田上食品工業は稚内市(わっかないし)にあります。
宗谷の塩は普通の食塩と何が違いますか
一般的な食塩は塩化ナトリウムの純度がほぼ100%に精製されているのに対し、宗谷の塩は海水を濃縮して作るため、マグネシウムなど海水由来のミネラルを豊富に含みます。マグネシウム含有量は100gあたり3,000mgを超えるとされ、国内の塩の中でも際立った数値です。
宗谷の塩はどこで買えますか。値段はいくらですか
稚内市内の土産店や北海道のアンテナショップのほか、Amazon・楽天などの通販でも購入できます。参考価格は250g入りで1,450円前後です(時期により変動します)。
宗谷の塩はどんな料理に合いますか
鮭やホタテなど北海道産の魚介の下ごしらえに使うと、素材の産地との一体感が生まれます。じゃがバターやラーメンスープの仕上げなど、北海道の定番料理との相性が良いことでも知られています。
宗谷の塩が固まってしまいました。防ぐ方法はありますか
ミネラルを多く含む塩は空気中の水分を吸いやすく、固まりやすい性質があります。これは品質の劣化ではありません。密閉できる容器に移し、コンロや流し台の近くなど湿気と熱のこもる場所を避けて常温で保存してください。固まった場合は乾いたスプーンでほぐせば問題なく使えます。
