味噌汁の色が、赤い。関東や東北の食卓で出会うその一杯の正体をたどると、「赤味噌」に行き着きます。
赤味噌にもいくつかの系統がありますが、東北を代表するのが仙台味噌です。その歴史は、戦国の世にまでさかのぼると伝えられています。
始まりは、伊達政宗の御用蔵
仙台味噌のルーツは、伊達政宗公が城下に設けた御用蔵「御塩噌蔵(おえんそぐら)」にあるとされています。およそ400年前のことです。
長い戦のあいだ、兵糧として質のよい味噌を絶やさぬよう、政宗は自前で味噌を仕込ませたと伝えられています。米麹を使う米味噌でありながら、長い時間をかけて熟成させることで、大豆の旨みがぎゅっと凝縮した、赤色辛口の力強い味わいが生まれました。
厳しい気候と、長期熟成の知恵。仙台味噌の骨太な個性は、この土地の歴史とともに育まれてきました。
江戸で評判になった「なめ味噌」
参勤交代で江戸に運ばれた仙台味噌は、江戸の人々を驚かせたと伝えられています。
汁に溶くだけでなく、そのまま「なめて」美味しいと評判になり、江戸の伊達藩邸でも味噌を仕込むようになったといいます。長期熟成が生む濃い旨みは、それだけで一品の菜になるほどだった、というわけです。
保存性が高く、味も濃い。仙台味噌が長く愛されてきた理由は、その実用性にもありました。
ジョウセン 本場仙台みそ——御塩噌蔵ゆかりの地から
この伝統を受け継ぐのが、仙台味噌醤油の蔵です。御塩噌蔵にゆかりの深い地で、今も仙台味噌を醸し続けています。
「本場仙台みそ」は、長期熟成の赤色辛口という仙台味噌の身上をそのまま伝える一本。大豆の旨みが詰まった、なめて旨いと評される味わいです。政宗が兵糧として磨いた味は、400年を経た今日の食卓でも現役です。
仙台味噌の使い方
- 具だくさんの味噌汁・豚汁に。辛口の旨みが野菜の甘みを引き立てます
- 鯖の味噌煮など、魚の味噌煮込みに
- おにぎりに塗って焼く、仙台名物の焼き味噌おにぎりに
- きゅうりや大根につけて、そのまま「なめ味噌」風に
いつもの淡色味噌に少量を合わせるだけでも、コクが一段深まります。まずは味噌汁一杯から、その力強さを試してみてください。
よくある質問
仙台味噌とはどんな味噌ですか?
宮城県で造られる米味噌で、長期熟成による赤色辛口が特徴です。大豆の旨みが濃く、そのままなめても美味しいとされ、江戸時代には「なめ味噌」として評判になりました。ルーツは、伊達政宗が城下に設けた御用蔵「御塩噌蔵(おえんそぐら)」にさかのぼると伝えられています。
仙台味噌と信州味噌の違いは何ですか?
どちらも米味噌ですが、仙台味噌は熟成期間が長く、色の濃い赤味噌で、辛口でコクが強いのが特徴です。信州味噌は淡色から山吹色で、比較的あっさりとした味わいのものが多いとされています。同じ米味噌でも、色と熟成の深さに違いがあります。
仙台味噌はどんな料理に合いますか?
コクと旨みが強いので、具だくさんの味噌汁や豚汁、鯖の味噌煮など、加熱してもぶれない料理に向きます。仙台名物の焼き味噌おにぎりのように、そのまま焼いて香りを立たせる使い方もおすすめです。
