JPEN
奈良県の風景(東大寺 大仏殿)
Food Culture

奈良県の調味料

酒粕が、漬け床になる。

東大寺 大仏殿Photo: Zairon / CC BY 4.0

Recommended Items

まずはこの2本

井上本店 イゲタしょうゆ 濃口
奈良県 / 奈良・京終醤油無添加長期熟成
井上本店 イゲタしょうゆ 濃口
「醤(ひしお)のふるさと奈良で、2年熟成の全量自家醸造。」
¥2,140 / 1800ml
詳しく見る →
井上本店 イゲタ 八方だし
奈良県 / 奈良・京終だし天然醸造
井上本店 イゲタ 八方だし
「淡口を土台に、だしを利かせる。素材の色を消さない一本。」
¥1,441 / 600ml
詳しく見る →

奈良は清酒の発祥地とされる土地です。寺で造られた酒の技術が各地へ広がったと伝えられています。

酒を造れば酒粕が出ます。それを漬け床に使ったのが奈良漬です。瓜や胡瓜を何度も漬け替え、飴色になるまで寝かせる。副産物を捨てずに次の味へ渡す考え方が、この土地の食を形づくってきました。三輪の素麺のように、寝かせるほど良いとされる食べものもあります。

奈良の醤油はなぜ深く、まろやかなのか

奈良の醤油は「長く寝かせる」という一点に特徴があります。都の置かれた古い土地柄もあって、時間をかけて仕上げる造り方が今も残っています。

奈良町の南、京終(きょうばて)の井上本店は元治元年(1864年)の創業。国産丸大豆・国産小麦・天日塩を使い、蔵でおよそ2年の天然醸造を続けています。原料処理から瓶詰めまで自社で行う、いまや希少な一貫醸造の蔵です。数ヶ月で仕上げる大量生産品と違い、二年を経た醤油は角の立った塩味が丸くなり、熟成香とほのかな甘みが立つとされています。

奈良は醤油の祖先とされる「醤(ひしお)」のふるさとでもあります。急がずに寝かせる造りは、この土地の時間感覚と重なります。

奈良と、醤油の源流「醤(ひしお)」

醤油の直接の発祥地は和歌山県の湯浅など諸説あり、奈良県を醤油発祥地と断定する記録はありません。ただし、その源流にあたる「醤(ひしお)」の文化は、都のあった奈良と深く結びついてきたと伝えられます。

古代の律令制の下では、大豆・米・麦・魚などを塩とともに漬け込んで発酵させる「醤」がつくられ、宮中の食を支えました。平城京跡からは、醤に関わる木簡も出土しています。醤はやがて味噌や溜まり、そして醤油へと枝分かれしていく、遠い祖先にあたる調味料です。

奈良で今も続く蔵の一つ、井上本店が「醤のふるさと」を掲げて醸造を守っているのも、この背景があるからです。

郷土料理と調味料

奈良漬
白瓜や胡瓜、西瓜などを塩漬けにしたあと、酒粕に何度も漬け替えて熟成させる粕漬けです。飴色になるまで数年寝かせるものもあります。奈良に清酒造りの伝統があり、酒粕が豊富に得られたことが背景にあるとされ、江戸時代に「奈良漬」の名で全国へ広まったと伝えられます。
茶がゆ
ほうじ茶や番茶で米をさらりと炊く粥です。奈良では朝食として長く親しまれ、東大寺の修二会でも食されると伝えられます。醤油や漬物、佃煮といった塩気の強い副菜と合わせるのが定番で、湯浅系や奈良の淡めの醤油が茶の香りを消さずに寄り添います。
三輪素麺
桜井市三輪を発祥とされる手延べ素麺です。冬場に細く延ばした麺を寝かせて熟成させ、梅雨を越したものを「ひね」、二夏越したものを「大古(おおひね)」と呼びます。寝かせるほど腰が強くなり、だしの利いた淡口のつゆで食べるのが土地の食べ方です。

奈良県の蔵元・醸造元

近くの県もめぐる

関西ぜんぶを見る →